前編に引き続きシャトルの基礎知識として、この記事ではシャトル選びの際に役立つ知識をご紹介します。
ぜひこの記事を参考に、ご自身の練習環境にあったシャトルを選んでください。
前編ではシャトルの保管方法などを紹介しています!
シャトルを長持ちさせる秘訣を紹介しているので、どうぞご覧ください。
検定球とは?練習球との違い
競技用のシャトルには以下の2種類のシャトルがあります。
- 検定球
- 練習球
これらの違いは、大会に使うシャトルを選ぶ際に覚えておく必要があります。
上記2種のシャトルについて特徴を確認しましょう。
検定球
検定球とは、公益財団法人日本バドミントン協会(以下、「日バ」といいます。)が、その品質を審査して合格したシャトルです。
つまり、日バによって飛行性能が担保されているシャトルになります。
試合球とも呼ばれており、公式の試合で必ず使用するのは検定球です。
また、検定球にも「第1種検定合格球」と「第2種検定合格球」の2種類が存在します。
第1種検定球と第2種検定球のシャトルには、協会発行のシールが貼られているのが目印ね!
第1種試合やその予選では「第1種検定合格球」を、第2種試合では「第2種検定合格球(または第1種検定合格球)」を使用しなければなりません。
第1種試合
日バ主催の大会
第2種試合
日バの加盟団体(各都道府県・市町村協会や連盟)が単独で開催する大会
第1種試合は、いわゆる全国大会のこと。
協会や連盟の立場で大会を運営するなら、検定球を選ぶ必要があるわね!
練習球
練習球とは、検定球以外のシャトルです。
原則的に公式試合で使用することはできず、練習で使うことが一般的です。
「練習球=品質が悪い」というわけではないので、実際に使ってみてご自身の練習環境にあうシャトルを選ぶことをおすすめします。
上級者が集まるクラブや学校は、練習に検定球を使うこともあるわ!
【選び方】シャトルは環境によって飛びが変わる
シャトル選びの際に忘れてはいけないのが、シャトルは温度や気圧によって以下のように飛び方が変わるということです。
気温が高くなるほどシャトルは飛ぶ
気圧が高くなるほどシャトルは飛ぶ
上記のようなシャトルの性質があると、季節によって気温が大きく変わる日本では、プレーに支障が出てしまいますよね。
そこでシャトルには「スピード番号」という仕組みが採用されています。
スピード番号とは?
バドミントンのシャトルは同じ製品であっても、あらかじめ数段階に分けて飛びやすさが違うものが作られています。
この飛びやすさの違いを、シャトルの「スピード番号」といいます。
一般的に1〜5番までのスピード番号が割り振られ、数字が小さくなるほどシャトルの飛距離が抑えられています。
たとえば、気温が高い夏場ではスピード番号が小さいシャトルを使ったり、気温の低い冬場ではスピード番号が大きいシャトルを使ったりすることで、気温による飛距離の差を抑えるのです。
そのため、気温ごとに飛距離が適正となるスピード番号が決められています。
気温ごとのシャトルの適正番号
1 番 | 33℃以上 |
2 番 | 27℃~33℃ |
3 番 | 22℃~28℃ |
4 番 | 17℃~23℃ |
5 番 | 12℃~18℃ |
スピード番号はシャトルの筒やキャップに書かれているわね。
あえて適正なスピード番号を使わないこともある!
通常プレーする場所の気温によって適正なスピード番号を選びますが、あえて適正番号ではないシャトルを使用する場合があります。
たとえば、気圧が高い山間部などでは、シャトルが飛びやすい傾向にあります。
このような環境の場合、あえて適正番号よりも小さい番号のシャトルを使用することがあります。
日頃から正しい飛距離が出るシャトルを選んで、本番でいつもの実力が出せるようにしましょう!
【後編】まとめ
今回はシャトルの選び方という観点から、検定球と試合球の違いやスピード番号の概要をご紹介しました。
プレイヤーごとにふさわしいシャトルは異なります。
ご自身のプレー環境や競技レベルに応じてぴったりのシャトルを選ぶようにしましょう。