意外と知らない!?バドミントン世界ランキングの仕組みや役割を詳しく解説

バドミントンコラム

「山口茜選手が世界ランキング首位をキープ!」
「奈良岡功大選手の世界ランキングが日本勢トップに!」
トップ選手の試合を動画で観ていると、頻繁に耳にするのが「世界ランキング」です。
ですが、バドミントンの世界ランキングがどのようなものか、よく知らない方も多いのではないでしょうか?
今回は世界ランキングの仕組みを詳しくご紹介します。
世界ランキングの意外な役割も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

バドミントンの「世界ランキング」とは?

世界ランキングとは、国際大会に出場している選手/ペアを強い順に並べた一覧表です。

国際大会の成績に応じて獲得したポイントが多いほど、選手/ペアの順位は高くなります。

世界ランキングを管理しているのは、BWF(世界バドミントン連盟)です。毎週火曜日に更新して、BWF公式ホームページで公開しています。

実は世界ランキングの種類は1つではありません。以下のような種類があります。

  1. BWF世界ランキング
  2. BWF世界ジュニアランキング
  3. BWF世界チームランキング(国別のランキング)
  4. BWF世界パラバドミントンランキング

今回は最も馴染みのある1番目の「BWF世界ランキング」を中心に解説します。

世界ランキングの仕組み

世界ランキングの仕組みを、以下の4つの要素に分けてご紹介します。

  • 5種目の世界ランキングがある
  • 過去約1年間の成績が反映される
  • 獲得ポイントが高い10大会が算定対象
  • 大会によってもらえるポイントが違う

詳しく解説しましょう。

5種目の世界ランキングがある

バドミントンの世界ランキングは、以下の5つの種目ごとに作成されています。

  • 男子シングルス
  • 女子シングルス
  • 男子ダブルス
  • 女子ダブルス
  • 混合ダブルス

世界ランキングを見れば、各種目で活躍している選手/ペアの強さを知ることができます。

過去約1年間の成績が反映される

世界ランキングに反映されるのは、過去52週間(約1年間)に出場した大会の成績です。

52週を過ぎると、各大会で獲得したポイントは失効します。

世界ランキングの順位を安定させるためには、1年間を通してコンスタントに試合に勝ち続けなければなりません。

獲得ポイントが高い10大会が算定対象

世界ランキングに反映されるのは、過去52週以内に出場した大会のうち、獲得ポイント数が多い順に上位10大会までです。
そのため「国際大会に出場すればするほど世界ランキングの順位が高くなる」わけではありません。

飛田 羽奈
飛田 羽奈

例えば優勝して1000ポイントよりも、準優勝で1200ポイントのほうがランキングへ優先的に反映されるわ!

大会によってもらえるポイントが違う

バドミントンの国際大会には、それぞれグレードがあり、もらえるポイントが違います。

グレードが高くなるほど、獲得できるポイントが高くなるのが特徴です。

例として高グレード大会の順位別獲得ポイントを、表で確認してみましょう。

(単位:ポイント)

グレードやレベル優勝準優勝3~4位5~8位9~16位
グレード1(世界選手権やオリンピック)13,00011,0009,2007,2005,200
グレード2・レベル1〜2(ツアーファイナルや全英オープン)12,00010,2008,4006,6004,800
グレード2・レベル3(ジャパンオープンやインドオープン)11,0009,3507,7006,0504,320
注:オリンピックの3位は10,100ポイント、4位は9,200ポイントを獲得する
注:BWF公式資料からの一部抜粋です

グレードは1〜3に分かれていて、グレード2はさらに1〜6のレベルで区別されています。

グレードによって獲得ポイントに大きな差があるので、ランキング上位を目指すなら高グレードの大会で勝ち残らなければなりません。

世界ランキングの役割

世界ランキングには単に選手/ペアの強さを知るためにあるだけではなく、以下の役割もあります。

  • シード権の決定
  • 大型大会の出場枠数の決定

シード権の決定

各国際大会のシード権は、世界ランキングによって決まります。前回大会の成績は関係ありません。
世界ランキングが高ければ大会序盤から競合選手/ペアとの対決を避けられるので、上位の成績を目指しやすくなります。
世界ランキングが低い場合、一回戦からトップランカーと当たる可能性が高いので、勝ち残るのが非常に難しくなるでしょう。
国際大会で安定して勝ち残るには、まずは世界ランキングを上げることが必須といえます。

大型大会の出場枠数の決定

オリンピックや世界選手権は、世界ランキングによって国や地域ごとに出場者枠数が決まります。

例えば、オリンピックは各国(地域)から出場できる選手/ペアは種目ごとに最大2つです。ですが、以下のような制限があります。

種目オリンピックの出場枠を2つ確保する条件
シングルス2選手が世界ランキング16位内に入る
ダブルス2ペアが世界ランキング8位内に入る

オリンピックと同じように世界選手権も、選手/ペアの世界ランキング上位であるほど同一国からの出場枠が増えます。

飛田 羽奈
飛田 羽奈

オリンピックの前年は、世界ランキングポイントの獲得に向けて、選手同士の戦いが一層シビアになるのよね。

まとめ

今回はバドミントンの世界ランキングの仕組みや役割を紹介しました。

高いグレードの大会が開催されるシーズンは、世界ランキングの入れ替わりも激しくなります。

毎週火曜日にBWFのホームページで、最新のランキングをチェックするのも面白いでしょう。

BWFのホームページは基本的に英語表記です。当サイトでは日本語で最新のランキングを公開しているので、参考にしてみてくださいね!

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