インドネシア出身のリム・スイキンは、インドネシアの伝説的英雄バドミントンプレーヤー。
スマッシュはとてつもなくスピードが出ることから「破壊王」とも呼ばれていたまさにレジェンド選手です。
プロフィール
- リム・スイキン（Liem Swie King /林水鏡）
- 国：インドネシア
- 生年月日：1956年2月28日
- 身長：168cm
- 利き手：右
キャリア・エピソード
選手としての活躍
リム・スイキンはバドミントンを家族の影響で始めました。
８人の子供のうち唯一の息子だったこともあり、特に父親の期待とバドミントンの指導を受け、体の使い方を教わります。
14歳で実力と才能を見抜かれ、地元のバドミントン大会で、有名なバドミントンのクラブオーナーに招待されます。ここで適切な指導を受け、驚異のスピード力で相手を圧倒し、地元のユーストーナメントを制していくようになりました。
1972年、15歳で中部ジャワのジュニア シングル チャンピオンに。
同年参加した初めての国際大会ではタイの選手に敗れるも、その後モエナディ・カップで男子シングルス優勝しただけでなく、幼馴染みの彼は幼なじみのハリアマント・カルトノと組み男子ダブルスでも優勝しました。
高校在学中の 1974 年、リム・スイキンはインドネシア全国大会で優勝。 同年、全英オープンに初出場します。
世界のバドミントン業界でもっとも権威のあった全英オープンでは、1978 年、1979 年、1981年と３回の男子シングルス優勝を果たしています。残念ながら優勝できなかった回を含んでも、全英オープン決勝戦に6年連続（1976年～1981年）の出場を成し遂げています。
3年に1度のIBF World Championships（IBF世界選手権）では1980年と1983年の2回準優勝。
この時の相手は同じインドネシア出身の、ルディ・ハルトノ（1980年優勝）とイチュク・スギアルト（1983年優勝）でした。
▼ルディ・ハルトノについてはこちら▼
リム・スイキンは 1976年、1979年、1984年のトマス杯で優勝を成し遂げたインドネシア代表チームのメンバーでもありました。79年と84年の回では男子シングルスと男子ダブルスの両方でプレーをしており、インドネシアチーム優勝の立役者として世界中にその名前を知られていました。
1988年にバドミントンを引退した後、現在はジャカルタでヘルススパを経営しています。
2002年にはBWF（世界バドミントン連盟）の殿堂入りを果たし、インドネシアの誰もが知っている国民的スターのような存在です。
プライベートでは1976年に妻のルシア・アラムサと出会い、３人の子供を授かっています。
彼の人生と業績は、インドネシア映画「キング」 (2009) の物語の元となり、ゲストとしてカメオ出演しました。
さらに同年、Robert Adhi Kusumaputra はリム・スイキンの自伝「Call Me, King」(Kingと呼んでくれ（Panggil aku King）) を出版しました。
この時一時的に一時マスコミに姿を現したのちは、静謐な生活をおくっているようです。
↑こちら裏表紙の写真、、、よく見ると打ち終えているのにまだものすごい高さに浮いていますね！
ものすごい身体能力です！
破壊王のプレースタイル
リム・スイキンはバドミントンのプレーの中でも最もアグレッシブなタイプの象徴的なジャンピングスマッシュで良く知られています。このジャンピングスマッシュを世界に普及させた選手とされています。彼以前のプレーヤーとの違いは、高い垂直跳躍を効果的に使い、高い角度からスマッシュを放つ点です。
彼の人気の高まりとともに、世界中のバドミントン愛好家は彼の圧倒的な跳躍スマッシュを「キングスマッシュ」と呼ぶように。
当時は非常に革新的で新しい攻撃であると捉えられていましたが、現在ではバドミントンプロの標準的な攻撃スキルとなっています。
あるインタビューでは『スピードの速いプレーが好きで、単にシャトルコックを早く打ちたかっただけ』と破壊王、リム・スイキンは語っています
主な戦績
IBF世界選手権
- 1980、1983年 ともに銀
ダブルス
- 1985年 銅
ワールドカップ
- 1979、1980年 日本 金
- 1982年 マレーシア 金
- 1984年 インドネシア 銅
ダブルス
- 1984〜1986年 インドネシア 金
- 1987年 マレーシア 銅
ワールドゲームズ
- 1981年 アメリカ 銅
アジアンゲームズ
- 1974年 イラン 銅
- 1978年 タイ 金
- 1982年 インド 銀
ダブルス
- 1986年 韓国 銅
アジアンチャンピオンシップ
- 1976年 インド 銀
サウス・イースト・アジアンゲームズ
- 1977年 マレーシア 金
- 1981年 フィリピン 金
ダブルス
- 1983年 シンガポール 銀
- 1985年 タイ 銀
- 1987年 インドネシア 金
インターナショナル・オープントーナメント
- 1976、1977年 イングランド ともに銀
- 1977年 スウェーデン 金
- 1978年 イングランド 金
- 同年 デンマーク 金
- 1979年 イングランド 金
- 1980年 イングランド 銀
- 同年 イングリッシュマスターズ 金
- 1981年 イングランド 金
- 1983年インドネシア 金
- 同年 マレーシア 金
- 1984年 イングランド 銀
- 同年 日本 銀
- 同年 ワールドグランプリファイナル 銀
ダブルス
- 1985年 インドネシア 金
- 1986年 インドネシア 金
- 1987年 台北 金
- 同年 日本 金
- 同年 タイ 金
- 同年 インドネシア 金
- 同年 シンガポール 金
- 1988年 USオープン 銀
まとめ
インドネシアではその驚異的なジャンプスマッシュから、「破壊王」の異名を持ち、国民的スターであるリム・スイキン。
その親しみやすい表情は、バドミントン界でも唯一無二の選手といえるでしょう。
