【バドミントン界のレジェンド】14歳で世界一!ミア・アウディナを詳しく紹介

バドミントンコラム

ミア・アウディナ(Mia Audina Tjiptawan、中国名:張海麗)はインドネシア出身の女子シングルプレーヤーです。十代前半からインドネシア代表に選ばれ、二十代からはオランダ代表として活躍しました。

今回はユニークなキャリアを持つミア・アウディナの特徴や経歴をご紹介します。

ミア・アウディナのプロフィール

出身:インドネシア・ジャカルタ
生年月日:1979年8月22日
身長:161センチ
現国籍:オランダ
利き手:右

キャリア・エピソード

ミア・アウディナのキャリアや特徴的なエピソードを振り返りましょう。

14歳で国民的スターに!

ミア・アウディナは若くして才能が開花し、若干14歳でインドネシア代表として1994年のユーバー杯(女子国別対抗戦)に出場しました。
中国との決勝戦では、試合カウント2-2の場面で最終シングルスとして、チャンニン(アテネ・北京五輪金メダリスト)を破り、インドネシアを世界一に導きます。
一躍国民的スターになると、1996年のユーバー杯でもインドネシアの2連覇に貢献しました。

二度のオリンピック銀メダリスト

1996年のアトランタオリンピックでは、16歳という若さで決勝に進出します。決勝は惜しくも方銖賢(韓国)に敗れたものの、見事銀メダルを獲得しました。

https://youtu.be/1vrHX6qFjdE

2004年のアテネオリンピックでは再び決勝に進出し、銀メダリストに輝きます。決勝の相手は1994年のユーバー杯で破ったチャンニン(中国)でした。
ミア・アウディナはアテネオリンピックにはオランダ代表として出場しています。

異なる国の代表として、二度のメダリストとなった珍しいキャリアの持ち主です。

オランダのエースとして活躍

ミア・アウディナはオランダ人男性との結婚を期に、2000年にオランダ国籍を取得します。以降はオランダ代表として活躍しました。
代表国は変わったものの世界トップの実力を維持し続け、2003年の世界選手権では銅メダルを獲得しています。

また、オランダではダブルスプレーヤーとしての能力も発揮しました。
2004年のヨーロッパ選手権ではシングルとダブルの二冠を達成します。
アジア勢に対抗できる数少ない欧州選手として活躍し、2006年8月に引退を表明しました。

ライバルはチャンニン

ミア・アウディナは、以下の大舞台でチャンニン(中国)と対戦しています。

  • 1994年ユーバー杯決勝
  • 2003年世界選手権準決勝
  • 2004年アテネオリンピック決勝
  • 2006年ユーバー杯決勝

国の威信をかけて何度も戦ったチャンニンは、ミア・アウディナのライバルの一人といえます。

飛田 羽奈
飛田 羽奈

ミアが勝利したのは1994年のユーバー杯のみだけど、どれも名試合よね!

プレーの特徴

続いて、ミア・アウディナのプレーの特徴を紹介します。

意表をつくラウンドヘッドザストローク

ミア・アウディナの得意なプレーは、意表をつくラウンドヘッドザストロークです。
驚異的な体の柔らかさを生かしてのけ反りながら放つラウンドショットは、予想外の角度にシャトルがコントロールされ、ノータッチを度々奪いました。

https://youtu.be/oT-E3CHY1P4

タメの効いたヘアピン

ミア・アウディナはネット前の技術も一級品です。
素早くネット前に詰めては、あえてタイミングを遅らせるように打つ「タメの効いたヘアピン」を得意としています。
相手はテンポをズラされ動き出しが遅くなるので、ヘアピンはミア・アウディナの攻撃の起点になっていました。

軽やかなフットワーク

独特のリズムを刻むフットワークも、ミア・アウディナの持ち味です。
ロングサービスをした後に個性的なステップを踏み、軽やかにシャトルに追いつく姿が鮮やかでした。

主な戦績

注:2000年以降の戦績はオランダ代表のものです。

オリンピック

  • 1996年アトランタオリンピック:銀
  • 2004年アテネオリンピック:銀

世界選手権

  • 2003年バーミンガム:銅

ユーバー杯

  • 1994年ジャカルタ:金
  • 1996年香港:金
  • 2006年日本:銀

ヨーロッパ選手権

  • 2004年ジュネーヴ:金(シングルス・ダブルスともに)

東南アジア選手権

  • 1992年ジャカルタ:金(シングルス・団体ともに)

まとめ

ミア・アウディナはインドネシアで才能を発揮し、オランダ選手としても活躍した珍しいキャリアを持つ選手です。
また、裏をかくラウンドショットやフェイントの効いたヘアピンなど、個性溢れるプレーは観客を惹きつけました。
ミア・アウディナはバドミントンの歴史の中で、最もユニークな選手といえるでしょう。

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